狭い部屋でも広々!リビングダイニングソファってどんなもの?

LDはリビング(居間)とダイニング(食事室)がつづきとなった空間で、一般的に「食事をするための食卓セット」や「くつろぐためのソファ」などの家具が置かれます。

しかし、最近の住宅では名目上は“LD”となっていても実際にはスペースが狭く、「とてもじゃないけど食卓セット、ソファの両方は置けない!」という場合もあるようです。

また、広さがあっても空間が不整形のため配置が難しいというケースも…。

私の友人のお宅でも、12畳程のLDのうち対面キッチン前の3畳のスペースに食卓セットを置き、他にはTVボードと子供のおもちゃ収納を置くのが精一杯。
本当はゆっくりくつろげるソファセットを置きたかったけれど、子供の遊ぶスペースがなくなるので諦めたとのこと。
L字型のリビングで、壁面は(LDから直接出入りできる)洗面室、キッチン、和室、廊下などへの出入り口となる開口が多く、家具の配置が難しいというのもあるようです。

反対に、狭いLDではソファセットのみを置き、食事もそちらで済ますというスタイルもありますよね。

多様な用途で使われるLD。スペースに制限があると、何かを犠牲にしなくてはならないですよね…。

でも、大丈夫!そんな問題を解決してくれる家具があるのです。

その名も「リビングダイニングソファセット」。

今回は、これからのLD空間に新しい風を吹き込んでくれそうな「リビングダイニングソファセット」(※以下LDソファセット)についてお伝えします。

「LDソファセット」とは どういうもの?


出典:instagram

「LDソファセット」とは、ダイニングテーブルとソファが一体となった家具です。

用途としては、食卓セットとソファセットの間というイメージでしょうか。

ファミレスのソファ席をイメージすると判りやすいと思います。

その特徴は?

テーブルを標準的なダイニングテーブルよりも低めに、ソファの方は少し高めにすることにより、食事もできてくつろぐこともできるように設計されています。

「食事をする時」と「くつろぐ時」に求められる家具の機能は異なります。
それらを同時にかなえるための工夫がこのLDソファセットの特徴といえます。

具体的に見てみましょう。

①全体的に低く、でも食事しやすい差尺を保つ

差尺とは、テーブルの高さ(天板の上)から座面の高さを引いた寸法のことを言います。

食事や作業のしやすさ(読書や書き物など)には、この差尺が大きなポイントになってきます。

当たり前のことですが、椅子に座っていてもテーブルの天板が高すぎると食事も作業もしづらいですよね。

大柄か小柄か、大人か子供かなど様々な人がいますから、最適な差尺寸法には個人差がありますが、一般的に成人の場合、差尺が27〜30cmであると快適に食事や作業ができると言われます。
(具体的な差尺の出し方は「自分の座高の3分の1の高さから2〜3cm引いたもの」となります。)

子供イスなどは大人と子供が同じテーブルを囲む時、この差尺を調整できるのでとても便利ですね!

差尺を気にしなくても大抵のことはできると思いますが、差尺が適正でないテーブルや椅子を使用すれば作業効率が低下するだけでなく、肩こりや腰痛など体への負担も大きくなります。

一般的に、ダイニングテーブルは天板までの高さが700mm前後、ダイニングチェアの座面の高さは450mm前後が多いです。

一方「LDソファセット」では、テーブルの高さが650mm前後、ソファ(チェア)の高さが400mm前後です。
食卓セットに比べ全体的に高さが低くなりリラックス感が高まりますが、最適な差尺は保たれているので食事や作業などにも問題がありません。

② クッション性を程よく取入れ、くつろぎ感がある

くつろぐためのソファで、ポイントとなるのがクッション性と背もたれの角度です。

背もたれの角度が大きく、座面が低くなる程リラックス感が高まります。

「LDソファセット」のチェアは、食事や作業も兼ねるので程よい固さのあるものが使いやすいと言えますが、ダイニングチェアに比べると柔らかい座り心地の仕様が多くなっています。

素材の種類やクッション性などのバリエーションも豊富ですので、書斎も兼ねたいという方は革素材の固めのもの、TVなどを見てゆっくりくつろぐ時間が長い方は布製の柔らかい座り心地のものなど、自分にとって最適なものを選ぶこともできます。

具体的に見てみましょう

最近はインテリアショップでもよく見かけるようになりました。

バリエーションも増えて、若い世代にも目を引くお洒落なデザインもたくさん登場しています。


こちらは ACTUS のOWN-F DININGです。
お洒落なカフェにも見えますよね。座面の奥行きもありゆっくり寛げそうです。
脚元が細身ですっきりしているので、圧迫感もありません。


こちらは、UNICOのSWELLAシリーズです。
写真のL型の他にI型、アーム付きソファなど同シリーズでもバリエーションが豊富なので、空間に合わせてコーディネートしやすそうです。
スペースに余裕が無い場合、片側をベンチにするとコンパクトにおさまりそうです。


こちらは Re:CENO のWIRYシリーズです。
スッキリとシャープな見た目ですが、ゆったりと心地良く座れそうです。
コーデュロイの生地は、カバーリング仕様でクリーニングも可能とのこと。お子さんのいる家庭でも安心ですね。

座面のクッション性を重視しすぎると食事がしにくくなってしまいますが、どの商品も程よく柔らかさに設定されている印象です。

「座面の奥行きが浅め」「脚もとは細身でコンパクトにし圧迫感を与えない」など随所に共通した工夫が見られますね.

「LDソファセット」を使うメリット

・ダイニングとリビングスペースが1つの空間でおさまる

・快適な書斎スペースとしても使える

・空いたスペースを子供の遊び場、ヨガやストレッチなどのエクササイズスペースなど自由に使うことができる

・足腰に衰えが出てくる高齢の方でも腰に負担が掛かりにくい

・ダイニングよりも低めの設計なので、圧迫感が減り部屋が広く見える

など、たくさんのメリットがあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

リビングにはソファー、ダイニングには食卓セットを!と思い込んでしまいがちですが、一度この固定観念を捨ててみると良いかもしれません。

狭いリビングでも、この「LDソファセット」を置くことで、食事の機能とゆったりとしたくつろぎの時間の両方をかなえられます。さらに、スペースも生まれるなんて嬉しいですよね。