LEDが発火!?正しい使用方法と火事を未然に防ぐために大切なこと!
先日ニュースで「LED照明から出火」という内容の記事を読みました。
以前、急増する電池やコードの事故!正しい使用方法を守りましょう!
というタイトルのコラムでもお話ししましたが、電気を伴うものは使い方を誤ると重大な火災事故につながる危険性もあります。
今回は、近年使用が一般化してきた‟LED”に注目し、そもそもLEDって何?ということから、正しい使用方法などについてお話していきたいと思います。
そもそもLEDとは?
単語だけは耳なじみのあるものだと思いますが、普通の照明とは何が違うのでしょうか?
まず、LEDとは、
L・・・Light
E・・・Emitting(emitは放射するという意味)
D・・・Diode
の頭文字を取ったものです。
つまり、電圧をかけたときに発光する電子部品のことを指します。
材料の違いにより、赤・オレンジ・緑に発光するタイプがありますが、青色発光ダイオードの発明によって光の三原色(赤・緑・青)が揃い、ディスプレイの分野を中心に広まっていきました。
現在では、ディスプレイはもちろん、2011年に起きた東日本大震災をきっかけに、節電効果のあるLED照明の使用が一気に広まっています。
LEDのメリット
ずばり、寿命が長く取り替えの手間が省けるところと言えるでしょう。
トイレや洗面所など、スイッチON・OFFの切り替え頻度が高い場所でも寿命は縮みません。
また、LED単体でさまざまな色を発光させることができますし、二酸化炭素の排出量が少なく水銀も使用していないので環境にも優しいです。
こういったポイントから、節電という概念にピッタリの照明のため、需要が高まり続けています。
家庭でのLED照明
従来は、いわゆる蛍光灯の使用が一般的でしたよね。
寿命や電気代において、蛍光灯とLEDでは大きな差があります。
★寿命
LEDシーリングライト・・・点灯時間40,000時間(一日8時間の点灯で、13~14年)
一般的な蛍光灯・・・点灯時間13,000時間(一日8時間の点灯で、4~5年)
つまり、LEDの方が約3倍も長持ちするということです。
★電気代
LEDシーリングライト・・・1時間あたり0.594円(一日8時間の点灯で、年間で1,734円)
一般的な蛍光灯・・・1時間あたり1.08円(一日8時間の点灯で、年間3,153円)
つまり、電気代も約2倍近く違うということです。
ちなみに、蛍光灯だと照明器具の中に虫が入ってしまうことがありますよね。
LEDの場合だと紫外線をほとんど発光させないので、虫が集まってくることもありません。
なぜLED照明で発火事故が起きる?
先ほど、LEDにはさまざまなメリットがあることをお話ししました。
なので、今までは蛍光灯を使っていたけど、最近LED照明に変えたという家庭が多いようです。
そこで気を付けなければならないのが、「点灯方式に合ったLEDランプをセットする」ということです!
蛍光灯の点灯方式には、「スタータ式(グロースタータ式)」「ラピッドスタータ式」「インバーター式」の3つがあり、それぞれに応じたLEDランプを取り付けないと内部の部品に電圧が掛かりすぎて、最悪発火する事態になってしまいます。
必ず照明器具の点灯方式を確認した上で、それに対応したLEDランプを購入しましょう。
東京消防庁によると、
「インバーター式の照明器具に、ラピッドスタート式専用のLEDランプを取り付けていたため出火した」
「グロースタータ式の照明器具に、ラピッドスタート式専用のLEDランプを取り付けていたため出火した」
などのケースが過去にあったと報告されています。
確実に出火を防ぐためには?
先ほど、必ず照明器具の点灯方式に応じたLEDランプを設置することが大切、というお話をしました。
でも、この表示はメーカーによって違うので、素人にはわかりにくいことも多々あるそうです。
そこで、確実にミスなく設置をするためには、照明器具ごとLED専用タイプに変えてしまうのがおすすめです。
というのも、照明器具そのものにも寿命があり、ランプさえ交換すればずっと使えるというわけではありません。
照明器具自体も10年程度を目安に新しいものに変える必要があるのです。
ですから、使用が8年を超えているような照明器具の場合は、思い切って照明器具ごとLED専用タイプに変えるのが良いでしょう。
この方法なら、点灯方式の違いによる出火事故の心配もありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
LEDは寿命が長くて電気代が安い、そして環境にも優しいという素晴らしい照明です。
しかし、使い方を誤ると重大な事故につながる可能性もあります。
電気は私たちの生活に欠かせない存在であり、日々何気なく使用しているものですが、危険な存在でもあるということですね。
正しい使用方法を守り、安全な暮らしを守りましょう。